大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)254 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山本敏雄の上告理由について。

原判決認定の事実関係のもとにおいては、所論代物弁済予約完結の意思表示が有

効になされたものとした原判示は、正当として是認すべきである。債権担保の機能

を営む代物弁済の予約において、一部弁済があつたにすぎない場合は、反対の特約

もしくは権利の濫用と認められるような特段の事情がないかぎり、予約完結権の行

使を妨げられるものでないことは当裁判所の判例とするところであり(最高裁昭和

三九年(オ)第一三六七号、同四〇年一二月三日第二小法廷判決参照)、本件上告

人においてかかる特約の存在については原審でなんら主張立証していないし、また、

本件事実関係のもとにおいて訴外D株式会社のした代物弁済予約完結権の行使が権

利濫用にあたると認めるべき資料も存しない。されば、原判決には所論の違法はな

く、論旨は理由がない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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